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委任契約と解除

弁護士 内藤 幸徳

弁護士 内藤 幸徳

東京弁護士会

この記事の執筆者:弁護士 内藤 幸徳

東京弁護士会 高齢者・障害者の権利に関する特別委員会委員。同委員会成年後見部会 部会長(令和2年度)。祖母の介護をしながら司法試験に合格した経緯から、弁護士登録後、相続、成年後見等、多くの高齢者問題に取り組む。 地方自治体等の福祉相談担当や書籍の執筆等も多くある。

仕事の完成を目的とするのではなく、行う業務の対価として金銭を支払う契約を(準)委任契約と言います。

業務を受ける受任者側としては、できる限り長期間にわたり、契約を続けてほしいと思うのではないでしょうか。

準委任契約は①原則としていつでも解除できる②当事者の不利な時期に解約した場合には、損害賠償責任を負う③ただし、契約が受任者の利益のためにもされた場合には解除が制限される、というのが確立した法理となっています。

そのため、中途解約を制限するのであれば、以下のように、この契約が受任者である乙のためにもなされていることを明記しておくと効果的です。

第○条(目的)

本契約は、受任者をして◯◯を実施させ、◯◯を図ることを目的とするとともに、受任者にとっての◯◯を実現することを目的とする。

受任者にとっても利益となるとは、例えば、委任者の利益の一部が受任者の報酬となった李、受任者の事業の発展に資するなどの事情が考えられます。

さらに、以下のような規定を入れ、解除を取引停止・反社条項に違反するような例外的な場合に制限するとより効果的です。

第○条

民法651条の規定にかかわらず、本契約が受任者の◯◯を目的とすることに鑑み、当事者が本契約○条に違反した場合並びに当事者双方が合意した場合を除き、解除することはできないものとする。