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遺産分割の進め方〜段階的進行モデル〜

弁護士 内藤 幸徳

弁護士 内藤 幸徳

東京弁護士会

この記事の執筆者:弁護士 内藤 幸徳

東京弁護士会 高齢者・障害者の権利に関する特別委員会委員。同委員会成年後見部会 部会長(令和2年度)。祖母の介護をしながら司法試験に合格した経緯から、弁護士登録後、相続、成年後見等、多くの高齢者問題に取り組む。 地方自治体等の福祉相談担当や書籍の執筆等も多くある。

遺産分割は、協議(話し合い)→調停→審判、という順番で進行します。

もちろん、相続人全員の合意が成立すれば、その時点で終了し、先の手続きに進むことはありません。

どの手続きの段階においても、遺産分割は「段階的進行モデル」という考え方で進むと覚えていただくと便利です。

「段階的進行モデル」とは、①相続人の範囲②遺産の範囲③遺産の評価④各相続人の取得額⑤遺産の分割方法の順番に合意をしていく方法を意味します。

東京家庭裁判所HPにも概要が説明されていますので、こちらからご確認ください。

①は被相続人の出生から死亡までの戸籍により明らかにされます。

②は不動産であれば登記簿謄本、預貯金であれば残高証明書などにより調査します。

③は主に不動産など、一義的にはその価値を決めることが出来ないものについて争いとなることがあります。

④は特別受益や寄与分に関する問題です。

⑤まできてようやく、誰が何を取得するのか、という問題に到着します。

遺産分割に関しては、上記のような順番で一つずつ合意に向けて歩みを進めることが重要であり、法律相談の際に弁護士もこれを意識してお話をお伺いします。